朝礼ネタ

10月のスピーチ朝礼ネタの例文【紅葉狩りとは?意味と語源・由来を万葉集と伝統芸能から解説】仕事で使える雑学

春の桜は「花見」、秋の紅葉は「紅葉狩り」。 共に「植物を見る」という行為なのに、なぜ「紅葉狩り」と少しアグレッシブな表現になっているのでしょうか? そのヒントは万葉集と日本の伝統芸能にありました。 秋のスピーチや朝礼ネタとしてもぴったりの話題です。

1.紅葉狩りとは? 意味と語源・由来を解説

ツカミで意外性、ネタで納得感、オチで前向きな行動を起こせるよう、スピーチを組み立てていきます。 下段の朝礼スピーチ例文も参考にしてください。

1-1.ツカミ:紅葉狩りとは? なぜ、花見と比べて前のめり感があるのか?

  • 「紅葉狩り(もみじがり)」とは、広辞苑(第6版、岩波書店)によると、「山野に紅葉をたずねて楽しむこと。観葉(かんよう)」
  • 「見て楽しむ」ものであり、「狩る」という言葉からイメージされるような行為ではない
  • ヒントは万葉集や能・歌舞伎といった伝統芸能にある

1-2.ネタ:紅葉狩りの由来は1,000年以上のさかのぼる

  • 約1,300年前に編纂(へんさん)された万葉集にも、「紅葉(当時は「黄葉」の表記が多い)」という言葉が100以上登場
  • 「紅葉を折って髪飾りにした」という句が多数当時は実際に紅葉を折って手元に置いていたから「狩る」というニュアンスに近い
  • 「追い求める」「探す」という意味がある
  • 貴族という高貴な身分が誕生したのにも関係し、美しい紅葉を楽しむためにはわざわざ山に出かけていく必要があったため「狩る」という言葉が使われたと考えられる
  • 能や歌舞伎、神楽の「紅葉狩(もみじがり)」という演目も言葉の由来とされる
  • 宗教的理由で都から追放された「紅葉(もみじ)」という名前の美しい女性が山の鬼となり、人々を襲うため、武将が退治した。つまり「紅葉を狩った」ということで「紅葉狩り」

1-3.オチ:物事の違う一面も見てみる

  • 「狩る」という言葉に、よく知られる狩猟を意図する意味と、あまり知られていない「追い求める」という意味があるように、物事には気づいていない性質があることも多い
  • 盲目的に捉えるのではなく、様々な角度から考えることもしていきたい
  • 紅葉の枝を折るのは現代ではマナー違反
  • 運動やリフレッシュを兼ねて紅葉に出かけて、見て楽しもう

手折(たお)らずて 散りなば惜しと 我が思ひし 秋の黄葉を かざしつるかも

万葉集八巻 1581
折らないまま散ってしまったら惜しいと思っていた秋の紅葉を、折って髪に飾ることができた

めづらしき 人に見せむと 黄葉(もみちば)を 手折(たお)りぞ 我が来(こ)し 雨の降らくに

万葉集八巻 1582
愛する方に見せようと、紅葉を折って来た。雨が降っているけれども

黄葉(もみちば)を 散らす時雨(しぐれ)に 濡れて来て 君が黄葉(もみち)を かざしつるかも

万葉集八巻 1583
紅葉をを散らす時雨に濡れて、あなたがくれた紅葉を髪飾りにしましたよ

黄葉(もみちば)を 散らまく惜しみ 手折(たお)り来て 今夜(こよい)かざしつ 何か思はむ

万葉集八巻 1586
紅葉が散ってしまうのが惜しいので、折ってきて今夜、髪飾りにしました。何という気持ちでしょう(満たされた気持ちです)

万葉集八巻1590に出てくる「黄葉(もみじば)」を使った句はこちら

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2.1分スピーチ例文

おはようございます。

秋のイベントの一つ「紅葉狩り(もみじがり)」は、なぜ「狩る」と言うのでしょうか?

実は、「紅葉狩り」という言葉の由来は日本の伝統に隠されています。

万葉集には「紅葉を折って髪飾りにした」という内容の句が多くあり、当時は実際に紅葉を狩っていたと思われます。

また、能や歌舞伎、神楽(かぐら)の「紅葉狩(もみじがり)」という演目が言葉の由来とされる説も興味深いです。

宗教的理由で都から追放された「紅葉(もみじ)」という名前の美しい女性が山の鬼となり、人々を襲っていたのを武将が退治したという話から、「紅葉狩り」となったと言われています。

さて、「狩る」という言葉のように、物事にはよく知られている性質と、あまり知られていない性質があることも多いです。

何事も盲目的に捉えるのではなく、様々な角度から考える習慣をつけていきたいと思います。

なお、紅葉の枝を折るのは現代ではマナー違反ですので、紅葉は見て楽しみましょう!

3.3分スピーチ例文

おはようございます。

イベントの多い秋ですが、「紅葉狩り(もみじがり)」を楽しみにしているという人も多いのではないでしょうか?

ここで気になるのが「紅葉狩り」という言葉です。

同じ植物を見る行為である春の桜は「花見」なのに、なぜ、秋の「紅葉狩り」は少しアグレッシブな表現になっているのでしょうか?

ちなみに、広辞苑を引くと、紅葉狩りとは「山野に紅葉をたずねて楽しむこと。観葉(かんよう)」とあり、「見て楽しむ」という意味です。

実は、「紅葉狩り」という言葉の由来は万葉集や能・歌舞伎といった伝統芸能に隠されています。

まず、約1,300年前に編纂(へんさん)された万葉集にも、「紅葉(もみじ)」という言葉が100以上登場するそうです。

中でも、「紅葉を折って髪飾りにした」という内容の句が多くあり、当時は実際に紅葉を折って手元に置いていた、つまり紅葉を狩っていたと思われます。

また「狩る」という言葉には、辞書的に「追い求める」「探す」という意味もあります。

これも平安時代頃、貴族という高貴な身分が誕生したのに関係しています。

都に住む貴族は、美しい紅葉を楽しむためには山に出かけていく必要がありました。

そのため、わざわざ山に出かけるという意味で、「狩る」という言葉が使われたと考えられています。

さらに、能や歌舞伎、神楽(かぐら)の「紅葉狩(もみじがり)」という演目が言葉の由来とされる説も興味深いです。

宗教的理由で都から追放された「紅葉(もみじ)」という名前の美しい女性が山の鬼となり、人々を襲っていたのを武将が退治したという話から、「紅葉狩り」となったと言われています。

さて、「紅葉狩り」の「狩る」という言葉に、よく知られる狩猟を意図する意味と、あまり知られていない「追い求める」という意味があるように、物事には気づいていない性質があることも多いです。

何事も盲目的に捉えるのではなく、様々な角度から考えることを意識していきたいと思いました。

なお、紅葉の枝を折るのは現代ではマナー違反ですので、運動やリフレッシュを兼ねて紅葉に出かけて、見て楽しみましょう!

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