朝礼ネタ

10月スピーチ朝礼ネタの例文【「神無月」は「神様がいない月」は俗説?万葉集に見る真の意味】仕事で使える雑学

10月を日本古来の旧暦を言い表すと『神無月(かんなづき)』。 その字面から、「神様がいない月」として知られていますが、実はこれは俗説です。

『神無月』の本当の意味とは? 俗説が広がった理由とは? ヒントは万葉集にありました。

1.神無月は「神様がいない月」というのは俗説?

下記の朝礼ネタのポイントを押さえて、自分の言葉で話すとより魅力的です。お時間のない方は、下段にある1分と3分のスピーチ例文を使ってください。

1-1.ツカミ:10月『神無月(かんなづき)』が「神様がいない月」というのは俗説

  • 「10月は神様が島根県の出雲大社に集まり、各地の神様が不在となるため『神無月』と呼ぶ」というのは俗説
  • 『神無月』の『無し』の漢字表記は、後世に作られた当て字であるから
  • 10月を『かむなづき』とした表現が、万葉集に登場する

1-2.ネタ:神無月に通じる言葉は万葉集に出てくる

  • 万葉集は現存する日本最古の和歌集
  • 新元号『令和』の出典ともなった万葉集
  • 万葉集第8巻に収められる1590番の大伴池主(おおともの いけぬし)の歌
  • 十月(かむなづき) 時雨(しぐれ)に逢へる 黄葉(もみちば)の 吹かば散りなむ 風のまにまに
  • 意味:10月の冷たい時雨に打たれたもみじの葉は、吹いたらきっと散るでしょう、吹く風にまかせて
  • 十月と書いて『かむなづき』と読んでおり、現代の『神無し月』と書くの方が当て字
  • 『かむ』についても語源は諸説あるが、神様の『神(かみ)』を指すというのが有力
  • 『な』は、「私の手」の『の』のように前後の言葉の関係性を示す格助詞(かくじょし)
  • 神無月とは「神の月」という意味と考えられている
  • 俗説にしても、万葉集の出典にしても、10月は神様が関わる月

1-3.オチ:自分で一次情報を取りにいく

  • 常識として当たり前のように知られていることも、実は俗説であったり、誤解されたまま広がっているケースも多い
  • 全てを鵜呑みにするのではなく、自分で調べて、自分の頭で考えることも大切
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2.1分スピーチ例文【神無月】

おはようございます!

さて、10月は『神無月(かんなづき)』とも言い、「神様がいない月」として知られていますが、実はこれは俗説です。

万葉集の中に『かむなづき』という言葉が登場するのですが、漢字で『十月』と書いて『かむなづき』と読みます。

後世になって、現在の『神無し月』と字が当てられたと考えられていますが、問題は『かむなづき』の『な』の部分です。

この『な』は、例えば「私の手」という言葉の『の』のように前後の言葉の関係性を示す格助詞(かくじょし)であり、神無月とは「神の月」という意味となります。

このように、当たり前のように知られていることも、実は俗説であったり、誤解されたまま広がっているケースは少なくありません。

手軽に情報が手に入る現代こそ、全てを鵜呑みにするのではなく、自分で調べて、自分の頭で考えることが大切だと改めて感じました。

それでは今日も1日、頑張りましょう!

3.3分スピーチ例文【神無月】

おはようございます!

いよいよ年末も意識する10月となりました。

10月を日本古来の旧暦を言い表すと『神無月(かんなづき)』と言います。 その字面から、「神様がいない月」として知られていますが、実はこれは俗説です。

「10月は神様が島根県の出雲大社に集まり、各地の神様が不在となるため『神無月』と呼ぶ」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?

実際、全国から神様が集まるとされる出雲では、10月を『神在月(かみありづき)』と呼ぶことを、出雲観光協会も公式に謳っています。

では、『神無し月(かみなしづき)』を俗説というのはなぜでしょうか?

ヒントは万葉集にあります。

万葉集は現存する日本最古の和歌集で、最近では新元号『令和』の出典となったことで話題となりました。

その万葉集の中で、10月を『かむなづき』とした表現が登場します。

万葉集第8巻に収められる1590番、大伴池主(おおともの いけぬし)の歌です。

その歌とは、

十月(かむなづき) 時雨(しぐれ)に逢へる 黄葉(もみちば)の 吹かば散りなむ 風のまにまに

万葉集八巻 1590
10月の冷たい時雨に打たれたもみじの葉は、吹いたらきっと散るでしょう、吹く風にまかせて

という意味になりますが、冒頭の『かむなづき』は、十月と書いて『かむなづき』と読みます。

この歌が詠まれたのは、天平(てんぴょう)10年10月17日。西暦730年なので、今から約1,300年前の歌です。

この時は、十月と書いて『かむなづき』と読んだので、現代の『神無し月』と書くの方が当て字と考えられます。

『かむなづき』の『かむ』についても語源は諸説ありますが、神様の『神(かみ)』を指すというのが有力です。

そして『かむなづき』の『な』は、例えば「私の手」という言葉の『の』のように前後の言葉の関係性を示す格助詞(かくじょし)であり、神無月とは「神の月」という意味と考えられています。

俗説にしても、万葉集の出典にしても、10月は神様が関わる月であることは共通しているのが興味深いですね。

さて、神無月という言葉を調べて思ったことがあります。

それは常識として当たり前のように知られていることも、実は俗説であったり、誤解されたまま広がっているケースも多いということです。

今は、インターネットですぐに手軽に情報が手に入る時代ですが、全てを鵜呑みにするのではなく、自分で調べて、自分の頭で考えることが大切だと改めて感じました。

仕事をする上でも、一次情報を取りにいく姿勢は忘れないでおきたいです。

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