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【饗宴の儀 徹底ガイド】予算8,400万円!スケジュール、2,600人前のメニュー・酒、参列者、高橋慶太総料理長、記念品ボンボニエールを詳しく解説

饗宴の儀(読み方:きょうえんのぎ)とは、国事行為「即位の礼」の儀式の1つで、合計4回行われます。 饗宴の儀を行う目的は天皇の御即位を披露し、祝福を受けられることですが、実際は各国・各界の要人との関係構築など日本の国益関わる重要な意味をもつ場となります。

会場は皇居宮殿内の各部屋であり、ホテルニューオータニで行われるのは「内閣総理大臣夫妻主催晩餐会」と別の行事なので混同しないようにしましょう。

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1.饗宴の儀のスケジュールと内容

4回にわたって行われる饗宴の儀について、スケジュールと内容を一覧表にまとめました。

令和時代、饗宴の儀のスケジュールと内容

両陛下は参加者との歓談を楽しみ、22時50分の終了予定を大幅にオーバーし、両陛下が公共を出発したのは23時45分頃でした。

2.饗宴の儀のメニュー

10月22日に行われた第1回目の饗宴の儀では、21時頃から食事が始まりました。 振る舞われた食事は9品で、 松茸や栗など秋の味覚を取り入れた和食のメニューです。

2-1.饗宴の儀がフランス料理ではなく和食の理由

国賓を招いての宮中晩餐会(きゅうちゅうばんさんかい)はフランス料理が提供されるのが一般的ですが、大規模な祝宴(4回で合計2,600人前!)のため、まとめて配膳できる日本料理に決まったそうです。

お箸の他に、スプーンやフォーク、ワイングラスなどが並べられているのも、世界各国から来賓のある饗宴の儀、ならではです。

宮内庁より報道機関向けに提供された「饗宴の儀」のメニュー

2-2.饗宴の儀のメニュー一覧

前菜:かすご鯛姿焼、海老鉄扇(えびてっせん)、鮑塩蒸(あわびしおむし)、百合根(ゆりね)、鴨錦焼、黄柚子釜(きゆずがま)、篠鮟肝(しのあんきも)、栗、胡瓜(きゅうり)
酢の物:魚介酢漬、スモークサーモン、帆立貝、鮃(ひらめ)、公魚(わかさぎ)
焼物:牛肉アスパラガス巻、ブロッコリー、生椎茸、小玉葱(こたまねぎ)、小トマト
温物:茶碗蒸、鱶鰭(ふかひれ)、舞茸、三つ葉
揚物:三色揚、蟹(かに)、鱚(きす)、若鶏、紅葉麩(もみじふ)、慈姑(くわい)、銀杏、松葉そば
加薬飯:鯛曽保呂(たいそぼろ)、筍、椎茸、干瓢(かんぴょう)、錦糸玉子、紅生姜
吸物:伊勢海老葛打(くずうち)、松茸、つる菜
果物:イチゴ、マスクメロン、パパイア
菓子:和菓子

「饗宴の儀」献立より

上記のメニューに加えて、文化的、宗教的背景を考慮したメニューも提供されました。

菜食主義メニュー

魚に代えて、高野豆腐や湯葉など利用。

ハラルメニュー

イスラム教徒の戒律に沿ったメニュー。「ハラルミート」と呼ばれる特別な処理がなされた肉を使います。「ハラール(Halal)」と呼ばれることもあります。

イスラム教徒の戒律に沿った食事とは?

動物性食品で食べられるものは、卵と乳製品、魚です。調味料や原材料にゼラチン、ラードなど動物性のものが入っているのも食べられません。アルコールも直接飲むだけでなく、料理や調味料に入っている場合もダメです。穀物、野菜、果物は食べられます。ただし、細かい点は人によって違うので、本人に確認することが大切です。

2-3.饗宴の儀で提供された日本酒、アルコール類

饗宴の儀では、日本酒や白、赤ワインなどのアルコール類の他、フレッシュオレンジジュースも提供されました。

銘柄は以下の通りです。

乾杯用:日本酒「飛露喜(ひろき)」福島県

日本酒好きで知らない人はいないと言われる一方、長期保存ができず手に入れるのが難しいため、幻の酒とも言われています。

「飛露喜」の特徴は、ろ過や熱処理といった加工を全くしない、“無濾過生原酒”(むろかなまげんしゅ)という製造方法にあります。さっぱりとした口当たりで、日本酒に苦手意識を持っていた人が、日本酒にハマるほど…

蔵元は福島県会津坂下(ばんげ)町にある、江戸時代からの老舗「廣木酒造」です。

白ワイン「コルトン・シャルルマーニュ2011」(フランス)

”肉料理に合う白ワイン”と称されるほど、濃縮された辛口ワインです。

生産地はかの有名なフランス・ブルゴーニュ地方。その中のコルトンの丘で、作られています。淡い黄金色から琥珀色の美しい変化を持つのも、コルトン・シャルルマーニュの特徴です。

徹底的な品質管理のもと、作り出されるコルトン・シャルルマーニュは、リンゴやパイナップル、シナモンなどが絶妙に交わったような、シャープな甘みを感じられます。

赤ワイン「シャトー・マルゴー2007」(フランス)

最高の飲み頃を迎えるまでに必要な成期間は10年から30年と言われる、世界最高級のワインです。

生産地はフランス・ボルドー地方メドック地区マルゴー。ブドウの栽培は有機肥料を使って行い、今でも馬による耕作や手作業での「摘果(てきか、間引きのこと)」など、伝統的な方法が取り入れられています。

「ワインの女王」と称される、シャトー・マルゴーの特徴は、芳醇な香りと味わいの深さ。飲むたびに新たな気づきを得られるような、奥行きです。

3.饗宴の儀の予算は8,400万円!?料理長、ホテルは?

宮内庁発表より

宮内庁の発表によると、饗宴の儀の予算は約8,400万円。 東京都港区のプリンスホテル高輪が落札しています。 しかし、4回にわたって行われる饗宴の儀の参加者は合計約2,600人なので、単純計算で1人あたりの予算は約3万2,000円です。

会場費やサーブ、高級なお酒も提供されることを考えると、決して高くはありません。名誉のお仕事ということでしょうか。

高橋慶太総料理長は、2016年からザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町の総料理長を務めている方です。 途中フレンチレストランなどでの調理経験があるものの、1982年プリンスホテルに入社したという、生え抜きのプリンス料理人です。

高橋慶太総料理長の料理は、ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町内の和食「WASHOKU蒼天 SOUTEN」、洋食「All Day Dining Oasis Garden」、バー「Sky Gallery LoungeLevita」と「THE BAR illumiid」 で堪能できます。

4.お土産・記念品にボンボニエールは購入できる?

4-1.ボンボニエールとは?

10月22日に行われた1回目の「饗宴の儀」に出席した外国の元首や王族などには、記念品に「ボンボニエール」が贈られました。

ボンボニエールは、お菓子を入れる小さな蓋つきの容器で、明治以降、皇室の祝宴での贈り物として使われています。

▼ボンボニエールと皇室の関係についてはこちらの本に詳しくあります。

今回のボンボニエールを作ったのは、明治13年創業、宮内庁御用達・銀製品の専門店と知られる「宮本商行(みやもと しょうこう)」です。 東京銀座に本店、大阪市中央区平野町と福岡市の博多駅前に支店があります。

饗宴の儀で贈られたボンボニエールは市販されていませんが、令和元年新天皇即位を記念し、梓とハマナスをモチーフにしたボンボニエールは、宮本商行のオンラインショップから直接購入することができます。

→宮本商行公式オンラインショップはこちらをクリック

なお、Amazonや楽天への出店はなく、中古品しか購入できません。 唯一、新品で購入できるのが、以下のタイピンのみです。 ボンボニエールを手に入れたい場合は、お店に直接行くか、宮本商行オンラインショップで購入するしかありません。


4-2.ボンボニエールの中身

ボンボニエールの中身は金平糖で、平成に続き、京都にある弘化4(1847)年創業の老舗「緑寿庵清水 (りょくじゅあんしみず)」が製造しています。

「天皇陛下御即位記念の金平糖」は一般販売していますが、オンラインショップ等では一切売られていません。 公式サイトにインターネット上で売られている高額な類似品に注意する旨が出ていますので、間違って買わないようにしてください。

購入は緑寿庵清水の店頭の他、電話やFAXでの注文となります。 売り切れのケースも多いようなので、電話やFAXでの注文をオススメします。

→緑寿庵清水 (りょくじゅあんしみず)公式サイトはこちらをクリック

まとめ:饗宴の儀 徹底ガイド

饗宴の儀は国事行為「即位の礼」の儀式の1つで、合計4回行われます。  令和では、各国・各界の要人を招き、プリンスホテル・高橋慶太総料理長による日本食が提供されました。 文化的背景に配慮し、イスラム教のハラルメニューや菜食主義メニューも用意されたのも、令和時代ならではです。

来賓に贈りられたボンボニエールは東京・銀座の「宮本商行(みやもと しょうこう)」、中身の金平糖は京都の「緑寿庵清水 (りょくじゅあんしみず)」により提供されました。

世界180を超える国・地域の来賓が一堂に会す饗宴の儀。 日本が世界に誇る行事ではないでしょうか。

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