1.三本締め、一本締め、一丁締めの違いとは?
ツカミ、ネタ、オチのポイントを順序よく押さえて、自分の言葉で話すのが、最も自然なスピーチです。時間のない方は、例文をそのまま活用してください。
1-1.ツカミ:飲み会の終わりに手締めをする理由
- 歓送迎会など宴会や集会、お祭りや行事が終わった際に「手締め」で締めるのはナゼ?
- 手締めは、物事が無事終わったことに対して、主催者が協力者に感謝の意を表す日本独自の風習
- 日本人には、神社での参拝に柏手を打つなど、手を打つことに対して特別な意識がある
- 古くは『魏志倭人伝』や『古事記』にも柏手に関する記述がある
- 『古事記』の中で、物事が上手くまとまった際に柏手を打つシーンがあり、現代のめでたい場での手締めに転じたとされている
1-2.ネタ:3種類の手締めの違いとは
- 地域性はあるものの、全国的に知られる手締めは3種類
- 「タンタンタン タンタンタン タンタンタン タン」を3回繰り返す三本締め、1回の一本締め、「タン」と一度だけ手を叩く一丁締め
- 拍手を3回繰り返すと9、「九=苦」となるため、1回足して「丸」く収まったことへの感謝を表す
- 三本締めが正式で、簡略化したものが一本締め、時間短縮や周囲への配慮のためさらに簡略化したものが一丁締め
- 一丁締めは、せっかちな江戸っ子が始めたという説から「関東一本締め」とも言われる
- 始めの「イヨーッ!」は、「祝おう!」が転じたもの
1-3.オチ:夜の手締めを目指して頑張ろう!
- 手締めは、感謝すること、物事が丸く収まること、めでたいことの証
- 仕事は大変なこともたくさんあるが、こうして新しい仲間に出会えたことに感謝し、仕事が上手くいき、祝おう!となるよう、今日の仕事、そして夜の歓迎会を楽しみたい
- くれぐれも反省の場にならないよう、一日の最後に手締めができるように頑張ろう
2.1分スピーチ例文
おはようございます。
今日は歓迎会の日ですが、会の終わりに(手を叩きながら)「手締め(テジメ)」をするのはナゼか知っていますか?
1300年前に書かれた『古事記』の中で、物事が上手くまとまった際に柏手(カシワデ)を打つシーンがあり、それが現代のめでたい場での手締めに転じたとされています。
全国的に知られる手締めには、(手を叩きながら)「タンタンタン タンタンタン タンタンタン タン」を3回繰り返す三本締め、1回の一本締め、「タン」と一度だけ手を叩く一丁締め(イッチョウ ジメ)の3種類があります。
正式なのが三本締め、簡略化したものが一本締めや一丁締めです。
ちなみに、始めの「イヨーッ!」の掛け声は、「祝おう!」が転じたものとされています。
と言うことで手締めは、めでたいことの証です。
こうして新しい仲間に出会えたことに感謝し、一日の最後にめでたい手締めができるよう、今日も一日頑張りましょう!
3.3分スピーチ例文
おはようございます。今日は待ちに待った歓迎会の日ということで、朝からワクワクしております。
さて、歓送迎会など宴会や集会、お祭りや行事が終わった際に(手を叩きながら)「手締め(テジメ)」で締めるのはナゼでしょうか?
手締めは、物事が無事に終わったことに対して、その主催者が協力者に感謝の意を表す日本独自の風習です。
そもそも日本人には、神社での参拝に柏手(カシワデ)を打つなど、手を打つことに対して特別な意識があります。
1700年前に書かれた『魏志倭人伝(ギジワジンデン)』や、1300年前の『古事記』にも、柏手(カシワデ)に関する記述があるほどです。
その『古事記』の中で、物事が上手くまとまった際に柏手を打つシーンがあり、それが現代のめでたい場での手締めに転じたとされています。
地域性はあるものの、全国的に知られる手締めは3種類です。
(手を叩きながら)「タンタンタン タンタンタン タンタンタン タン」を3回繰り返す三本締め、1回の一本締め、「タン」と一度だけ手を叩くのが一丁締め(イッチョウ ジメ)です。
3拍手を3回繰り返すと9回ということで、漢数字の「九(ク)」から、苦しいの「苦」が連想されます。
そのため、最後に(手を叩きながら)「タン」と1回足して、漢数字の「九(ク)」を「丸」くし、丸く収まったことへの感謝を表しています。
本来は三本締めが正式ですが、時間の関係などで簡略化したものが一本締め、さらに周囲への配慮などからより簡略化したものが一丁締めです。
ちなみに一丁締めは、せっかちな江戸っ子が始めたという説から「関東一本締め」とも言われます。
関東で「一本締めを行います!」と言うと、本来の一本締めでなく、関東一本締め、つまり一度だけ手を叩く一丁締めであるケースもあるので気をつけてください。
周りが一度手を叩いて終わる中、10回叩こうとすると目立ちます。
ちなみに、始めの「イヨーッ!」という掛け声は、「祝おう!」が転じたものです。
と言うことで、手締めは、感謝すること、物事が丸く収まったこと、めでたいことの証です。
仕事は大変なこともたくさんありますが、こうして新しい仲間に出会えたことに感謝し、仕事が上手くいき、祝おう!となるように、今日の仕事、そして夜の歓迎会を楽しみたいと思います。
くれぐれも反省の場にならないよう、一日の最後にめでたい手締めが思いきりできるように頑張りましょう!